今回は、佐々木圭一さんの「伝え方が9割」をご紹介したいと思います。
佐々木圭一さんは51もの国内外の広告賞を受賞している言葉のプロです。
しかし、社会人なりたてのころの佐々木さんは漢字の「博」も書けないレベルで日本語・漢字に疎かったそうです。
そんな佐々木さんが51もの広告賞を受賞し、今なおコピーライターとして活躍できる技術や考え方が本書に書いてあります!
目からうろこのような技法ばかりで読んでいて「あ~なるほど」とうなってしまうほどでした(笑)
こんな方におすすめ
- 伝えたいことが相手に中々伝わらない人
- もっと相手に響く伝え方を知りたい人
- これからの人生をもっとよくしていきたい人
- 頼みごと・お願いが通りやすくしたい人
目次
『伝え方が9割』結果を変える「お願い言葉」の作り方
人は1日でお願いごとを20回程度行っているそうです。
そんなお願いごとを1つでも多く引き受けてもらうには、少し工夫が必要です。
佐々木が教える「お願い言葉」を作る方法をご紹介したいと思います。
お願い言葉を作る順序
- 自分の頭の中をそのまま言葉にしない
- 相手の頭の中を想像する
- 相手のメリットと一致するお願いをつくる
まずこの流れを覚えておく必要があります。
本書には2の「相手の頭の中を想像する」で使えるテクニックが7つ紹介されています。
どれも使いたくなるようなテクニックですが、ここでは1つご紹介したいと思います。
相手が「嫌いなこと」を利用する
例えば、芝生に入ってほしくない場合に、注意書きにどう書くかで効果が違ってきます。
普通ならば「芝生に入らないで」と書く人が多いと思います。
しかし、この注意書きだと自分のメリットしか書いてないため、効果が薄くなります。
「芝生に入らないで」 ⇒ 自分のメリットでしかない
「芝生に入ると、農薬の臭いがつきます」 ⇒ 相手の嫌いなことからつくり、自分の尾根以外を聞くことが愛艇のメリットに変わった。
このようにストレートに要望を言うのではなく、「嫌いなことを回避」で言葉を作ってみると効果がでることが多いです。
もう本書に例が載っていたのでご紹介します。
これは痴漢を注意喚起するポスターに使用した結果、痴漢がなくなったそうです。
「住民のみなさまのご協力で、ちかんを逮捕できました。ありがとうございます。」
これもまた、相手(痴漢する人)の嫌いなことをうまく利用して作られていますよね。
言葉の選び方で伝わり方が変わるのを切に感じます。
『伝え方が9割』感動をあたえる言葉を作り出す方法
本書には心を動かす強い言葉を作り出す方法も記載されています。
強い言葉を生み出す5の技法
- サプライズ法
- ギャップ法
- 赤裸裸法
- リピート法
- クライマックス法
本書には5つの技法が載っています。
この技法を知っていると「この技法ここで使われている」「このキャッチコピーにもあてはまるな」など普段の生活の中で色々と目に付く機会が多くなります。
そのくらい、プロがこの技法を使っているんだなと驚きました。
今回は「ギャップ法」を詳しくみていきたいと思います。
オバマ氏でも使っているギャップ法について
本書に載っているギャップ法の例として以下が挙げられています。
「No.1にならなくてもいい もともと特別な Only one」 『世界に一つだけの花』
「事件は会議室で起きてるんじゃない! 現場で起きてるんだ!!」 『踊る大捜査線』 青島俊作
「お前のためにチームがあるんじゃねえ チームの為にお前がいるんだ!!」 『SLAM DUNK』 安西先生
「高く、硬い壁と、それに当たって砕ける卵があれば、私は常に卵の側に立つ」 『エルサレム賞受賞スピーチ』 村上春樹
これは私の勝利ではない。あなたの勝利だ。 オバマ大統領就任前演説
これらはすべてスタート地点を下げ、言いたい意味に、ギャップを作っている点が共通しています。

出典:伝え方が9割 P134
ギャップ法の作り方はとても簡単です。
ギャップ法の作り方
- もっとも伝えたい言葉を決める
- 伝えたい言葉の正反対のワードを考え、前半に入れる
- 前半と後半がつながるよう、自由に言葉を埋める
たったこれだけのステップを踏むだけで、上記の例のような素晴らしい言葉を作ることができます。
『伝え方が9割』まとめ
まとめ
- 伝え方には技術がある
- 伝え方を変えると驚くほど結果が変わる
- 技法をうまく使えば、人を動かす言葉が簡単に作れる
技法を知っているだけでも、普段の言葉に天と地の差がでてくると感じました。
普段使っている言葉を少しでも変えることができれば、人生が少しずつ良くなってくると思います。
ぜひ、伝え方で悩んでいる方は手に取ってみてはいかかでしょうか。